■原美術館での新しい企画展は「坂田栄一郎 - 江の島」。これまでポートレイト撮影を主に手掛けてきた坂田栄一郎氏が、人物を取り巻く「持ち物」を撮影して持ち主を浮かび上がらせる。その舞台になったのは江の島。高級リゾートというよりは手っ取り早い庶民的な観光地で、どこかチープ感ただよう気もするのですが、被写体になったのはいわゆるヤンキー(サーファーではない感じ)でチープ感はありありと。
「ビニールシートでヴィトンを包んだ」とでも言ったらいいのか、写されているのは粗野な景色。ビニールシート、スイカの皮に突き立てられた吸殻、砂だらけのヴィトンは先日会田誠展で見た『今年もヴィトンが豊作じゃあ!』を彷彿とさせる。
夏の江の島、鎌倉にかけての海岸の風景を思い出す。そうそう、確かにこういう人いる、この安っぽい雰囲気確かにあるある。
手法に新規性があるとは思えないけど、それは別にして面白い。ただ自分的にヤンキー的なものが好きになれず、そればかりはどうしようもない。かと言って高級ビーチだったらというとそれはそれでダメなんだけど。
Copyright (C) 2008-2015 Satosh Saitou. All rights reserved.