■鮮やかな色彩のコンポジット。灰色の街角に埋没している豊かな色を切り出す。あるいはユーモラスな人の姿、ジェントリー。何かを記録しているのではなく、色を、光を切り出している。その視覚を自分も欲しいと思う。
久しぶりの原美術館。訪ねたのは梅雨の合間。御殿山の緑は濃く、水っぽい青空に雲は多く。
1Fの展示は「パリ」 2Fの展示は「京都」
パリの写真はともかくとして、京都を撮影した写真に写されているものは、特に京都に特化したものは少なく、日常の中で目にしている感覚がある。しかし、エグルストンの写真に写し取られているフレームとして認識していることがない。
肉眼で見ている景色に「フレーム」が存在しないということは確かにある。しかし、それは別にしても見ている〈部分〉が違うし、そのフレームの切り取り方はやはり違うと思う。
ただ、その視覚に異質な印象は受けない。よくある「オリエンタル」風なビジュアルは感じない。普段目にしているはずだけど、意識に留めていないシーンを切り取っている感覚があって、この視線を普段持てていたら良いだろうにと思う。
この写真にすっかりアテられて、帰り際に写真を数枚。そういえば思い出したのだけど、GRDをオートで撮ると、明度の調整がおかしい。
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