■もう一昨年になるけれど、名古屋滞在時には自転車を買った。こちら山口でも脚は必要で、自転車が必要なことはわかっていたけど、購入にはためらいがあった。どうせ1年くらいしか乗らない自転車なのだから新品を買うのはもったいない。中古品がいいなと思っていた。それに中古を扱っているなら、引き取りもしてくれるだろうから、後始末も楽だ。
ただ、そうしたリサイクル業者の情報が今ひとつ見つからず、近所を歩き回っても行動範囲には無いようで、しばらく購入は見合わせていた。それに広島現美やYCAMや、北九州や博多のアジ美などあちこち見て回って、改まって探す時間が取れなかったということもあるし。
それでも近場のダムを回ってみると、やはりこちらのバス頼みでは本数が少ないので時間の調整がとりにくい。自転車があると手ごろかもなあとは感じていた。ちょっとした山岳ルートになる。
そうこうしているうちに半年が過ぎた頃、暇にまかせて普段とは違う方向へ歩いていたら、ちょっと大きなリサイクルショップにぶつかった。あら、ちょうどいいと覗いてみたら、ちょうどお値ごろな感じで安っぽい造りのクロスバイクが置いてあった。もっとずっと安いものも売っていたけれど、登坂するからギア付が必要。なのでクロスバイクを購入した。よくある廉価モデルですな。
とりあえず今の体力でどこまで行けるのか試してみたいので、適当な距離を持つルートを設定。近所に粭島(すくもじま)という土地があるのでそこを目的地に。距離にして15キロほど。見込みでは1時間ほどになる予定。
天候は曇り。当日の最大気温は10℃の予報。風速2m/s、アゲインスト。
走り出して10分ほどですぐに脚が重くなる。飛ばしすぎたかと思って、ギアを下げて心持ちゆっくりと。それ以降気がついたんですが、漕いでいると10分間隔で脚の疲労感が重くなるようで、ある意味面白いくらいに規則的でした。
10分ごとに脚をゆるめて様子を見ながら徐々に早めるという漕ぎ方を続けていくと、30分後には粭島へ向かう半島の道に。相変わらず冷たい風は吹いているのですが、障害というほどではなく、むしろ首筋の後ろで冷えた汗の方が嫌な感じでした。
道は次第に細くなり、半島中央の鞍部を東から西へ横断すると、化学コンビナートを擁する湾内を横から眺める格好に。晴れていれば景色はさぞやと思わせるのですが、あいにくの曇天と水蒸気で洋上は白く閉ざされて。
脚に疲労感はあるんですが動かないほどでもないと、ちょっと嫌な感じを覚えながらも粭島の先端まで到達しました。そこはあまり人も通わぬ岩場で、ちょっと隠棲的な雰囲気の場所でした。天気が悪かったからかな。好天であれば釣り客が多そうな感じはしました。
この行程ではGPSロガー(ソニーGPS-CS3)を使っていて、帰ってからログ分析しました。平均速度は行きも帰りも時速15キロ前後ですが、行きの最大速度は25キロほどに対して帰りは最大20キロでした。平均速度が変わらないことを考えると帰りの方が効率よい漕ぎをしていたということなのでしょう。
最終的な目的は山越えの片道30キロの行程踏破と思っているのですが、もう少しセーブして少なくとも2時間は連続して漕げるようにならないといけないかなあと思っています。