■名古屋で確保したベースキャンプというのが、窓の向こうが道路挟んで幅10メートルほどの川で、川向こうには背の高い建物が殆ど無い、というロケーション。これはもしやと横浜から持ち込んだGPSプロトIIをモニタしてみると、横浜の自室より、はるかに容易に衛星を補足するのでした。こりゃラッキー。
持ち込んだ当日はGPSモジュールが内部に持っているデータの洗い替えでもやるのかずいぶん時間がかかりましたが、一度ロケーションの算出に成功するようになると後は早い。ロギングのテストはGPSがロケーションを補足できなければそもそもできないのですが、名古屋の拠点ではそれがあっさり補足できるのでテストもやりやすい。
回路構成そのものは横浜での作業でフィックスしていたことも確認できたので、ケース加工に着手。ただ、ニブラーとかドリルとかは横浜に置いてきたので、資材補給のために戻りがてらケース加工は済ますことに。
ケースの底面積は初号機よりも大きいのですが、高さは低くなっています。LCDを使っていないので、スペースの調整はあまり必要ありませんでした。薄くなった分、バックパックへの装着はやりやすくなったかな。
ただ、性能面から見るとSDカードモジュールのDosOnChipのレスポンスが思いのほか悪く、結局は15秒間隔でのデータ取得に。これだとSony GPS CS1-Kと変らなくなってしまう。DosOnChipのバッファがもっと大きいものがあればいいのに。少なくとも標準のセクタ長である512バイトの書き込みができない、ってそれは貧弱すぎるんじゃないの。
この点、前回のPICのようにSDカードアクセスライブラリまで作れば良かったのでしょうけど、今回使ったATMELのATMega168は搭載メモリが少なすぎてそこまでバッファを確保できない。バッファをやりくりすれば使えるとは思うのですが、その結果レスポンスが悪くなるのでは意味がない。
ただ、まあ、長距離・長時間トレースになると、高い精度のデータは生かせないし、多少粗くても困らない、というのが昨年富士五湖方面へ遠征へ出た時に得られた知見でもあるので、その点は別に構わないのかもしれない。実際のフィールドで試験運用してみて、どこまで使えるかはこれから判断するということで。