■久しぶりの三島は雨。ヴァンジ彫刻庭園美術館に行きました。クリスティアーネ・レーネ展。植物の芽吹きから空間が構造化されていく様を捉えているような繊細な作品。線の細い作品は内藤礼を連想するのだけど、バックグラウンドにある精神的なものはまるで違うものです。種から成長する小さな植物が何もない空間に構造を作り出していく。それはカオスからコスモスへの変遷に似ているかもしれません。本当の自然はもっとランダム性が出てきて、法則性は隠蔽されていますが、レーネの作品では構造が明確に見えています。ただ、その意味では自然の構造ではなく、あくまでもアーティファクトです。
今回は最近買った50mmF1.4/STMを持っていきました。スマホでも撮影したのですが、やっぱりレンズはこちらの方が表現力が高いのは確かです。スマホの写真は記録用ですね。クリスティアーネ・レーネ展の作品はどれも小品で、展示スペースは主展示室脇の控えのような空間に収まっていました。主展示室はいつものヴァンジ氏の彫刻作品。ただ、普段奥の間にまとめていた作品を展開したようで、ずいぶん疎らな展示空間になっていました。
行った日はあいにくの雨模様でしたが、紫陽花を観るには恵まれていたかもしれません。ここでも50mm(ASP-Cなので75mm相当ですが)の画角にF1.8という明るいレンジが効いているようです。
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