■買い物に出てみたら天気が良かったので、ちょっと遠出をしようと走っていたらいつの間にか鎌倉に。鎌倉まで来たならといつものように県立近代美術館に寄った。ちょうど「片岡珠子 創造の秘密展」が開催中。神奈川県立近代美術館のアネックスで開催されている常設展で時々見かけて、日本画なんだけどラフで緩いところがあって、そこが好きなところだった。奔放というほどではないけど、自由闊達な感じ。新しい人なのかと思っていたのだけど、戦前の人だった。
本館での展示は常設で目にしてきた作品とあまり変わらなかったのですが、作品群が肖像画、火山、裸婦、とモチーフの変遷を追っていました。面白かったのはラフな大型の絵のもととなったスケッチが相応にラフだったことで、それは雑に描いているわけではなく、ちゃんと計算された構成をしたうえで、元のスケッチを拡大して描いていることが窺えます。
別館に行くとそこはコレクション展で、そこでは同美術館が収蔵しているほかの日本画や西洋画を見ることができます。それら比べても片岡珠子の作品が同時代というのはあまりピンとこず、ずっと新しい作品のように感じます。ただ、その「新しい」という感覚は自分にとって違和感が無いというだけのことかもしれません。
日本画にはいろいろな表現がありますが、あまり隙のある感じがないというか、どこかすました感じがするのですが、片岡珠子の作品は一見したところののびのびとした印象が自分を惹き付けているようです。
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