■先日改造した薄型デスクトップを使い、ウィークディは毎晩、横浜で録画したsakusakuをDLして再生している。ここでちょっと困ったことがあって、録画にはCaonpusのFETHERを使っているのだけど、録音レベルがちと低い。自宅ではオーディオ装置に出力していることもあって、音量に困ることは無かったのだけど、こちらの環境では液晶ディスプレイのスピーカから出力させていて、アンプが貧弱。実際のところ、集中していないと聴けないのだ。
これはまあ、どうでもいいことと言ってしまえば確かにそのとおりなのだけど、その些細なことでQoLが向上するならそれに越したことはないではないか。それで音が大きすぎるというのであれば、PC側で再生レベルを落とせばいいのだし。
だからと言って、かさばるPC用のアンプ内臓スピーカを購入する気にはなれなかった。正直、スピーカやら置くスペースを割ける余裕はないのだし。
そんなわけでアンプキットを使うことにした。D級を使ってみたいと思ってはみたものの、電源として用意できるのはせいぜい乾電池から得られるものくらいなのと、過去に造ったD級アンプがあまりアンプとして機能しなかったということがあって、ここは無難にアナログICのキットで安直にいくことにした。
購入したのはマルツパーツのステレオヘッドホンアンプ・キット(MHPA4881)。半田付けは30分程度で完了。さっそくバッテリーとつなげてみると‥‥あんまり変わらんな。
半田付けの状態をチェックしたり、乾電池の電圧を測定してみたりしても変わらない。取説にあるゲイン調整用の可変抵抗を目いっぱい回してようやく以前と同じ程度のボリューム。これはアンプICが壊れでもしたか、ともう一度取説の回路図を眺めてみると、入力抵抗(20K)とフィードバック抵抗が同じ値になっている。なんか見覚えある回路だなあとIC(ナショナルセミコンダクター製LM4881N)のデータシートをあたってみると、ICの中身はオペアンプで、キットが使っている抵抗値はデータシートのサンプルそのままだということが解った。解ったけど、オペアンプなんだから、これじゃユニティゲインバッファじゃないか。これで入力側に可変抵抗で入力電圧を減衰させているんだから、どちらかといえばアッテネータなんじゃないのか。
仕掛けがわかればゲインをあげる方法は簡単で、入力抵抗を下げればいい。ただ、手ごろな抵抗器が手元にないので、仕方なく30kの抵抗二つを入力抵抗にパラでつけることにした。ゲインの計算はしていないけど、ぶっちゃけ音が大きくなればそれでオッケーなので。たぶん、入力抵抗は9k程度になっているから、ゲインは2倍をちょっと超える程度ではないかと思う。sakusakuを再生してみると、おお、エアコンをつけてもそのノイズに負けていない。
ともあれ、なんというか、実用的なものに仕上がって良かった良かった。ケースには収めていない、というか収める気もあまりないのだけど、まあ、いいっか。どのみち、3.5φのイヤホンプラグを取り付けるためには穴あけ加工が必要なのだし、ドリルは音が大きいのとかさばるので名古屋に持ってきてはいないのだし。