スタートレック:イントゥ・ダークネス

■スタートレック映画って考えてみたら初めて見た。スタートレッククルーの若い頃にフォーカスしたシリーズの(確か)2作目で、(確か)「カーンの逆襲」とかいう映画に出てくるカーンが出てきた。思わせぶりにキャロル・マーカスという巨乳のお姉さんが出てきたのでなんなんだろうと思って後で調べたら、カーク船長と交際して一児をもうけるということで、なるほどと。「宇宙大作戦」は再放送を何回か観ていたのでスポックとかチェコフとかスコッティとかマッコイとか、そのあたりのメインキャラクターは知っているのですがトリビア的なところはよく解らないのでした。

 それでも概ね楽しめたのですが、でも話の細部はけっこう杜撰で、能天気な話というのが率直な感想。冒頭でスポックがとある星の巨大火山の噴火を止めるために「スーパーアイスキューブ」というものを携えて火口に降りるのですが、打ち込むことはできなかったのか。とか、スコッティがあっさりと木星軌道にある巨大艦建造基地に入り込めたりとか(セキュリティはどうなっているのか)いろいろと。
 ただそれでも観続けられたのは、幾つか起こるイベントがテンポよく続いて飽きないということと、カークのリーダーシップが成長していく過程が面白かったからだろう。

 当初カークは傲慢な青年として描かれていて、独裁型のリーダーとして振る舞うのだけど、幾度かの判断ミスを重ねて次第にクルーの意見を重用しつつ最終的な判断を下すようになっていく。リーダーのあるべき姿というものについては幾つもビジネス書があるくらいなのであるべき姿をどうこうと語るのは意味がないことなのでしょう。達観めいたものを書いてしまえば、リーダーシップは個々人の器の中に形成されるものである以上、基本的に個々人の中核にある個性と無関係なものにはなりえない。
 この映画の中にはそれぞれの組織を束ねている(つまり、中間管理職的なポジションも含めて)リーダーが何人も出てくる。それぞれのリーダーシップはそれぞれのキャラクターを反映したものになっていて、そのありかたを比較しつつ観るのも面白かった。

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作成:2013.08.25
公開:2013.09.14

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