■名古屋-金沢間を移動中、FMをずっと聴いていたという話はのっけに書いたけど、その後どうしたかと言えば、やっぱり延々聴いていた。もちろん、不感地帯はあるので、そこでは聴いていないけど、それ以外は聴いていた。ホテルでは聴かなかったかな。まあ、それはどうでもいいか。
昨年沖縄に行った折、地元のFMをずうっと聴いていて、それこそ「ハッピーアイランド」漬け状態でどっぷり現地の空気に漬かっていた気がした。普段であれば余計なMCは不要で、フィラーのようなただ音楽だけを流していればいいのにと思うのだけど、旅先でそれでは、普段と変わらないことになってしまう。せっかく見知らぬ土地に行くのだから、普段と違うモードにしておきたい、と思う。ハメをはずす、という意味とはもちろん違う。ハメを外すだけなら遠出しなくてもできるのだから。普段と違うものに接している、という感覚に常に自分を置いておきたいといったところか。
金沢では金沢工業大学内から放送しているコミュニティFMがあるという情報は下調べの段階で解っていて、現地でチューニングするならそれだと決めていた。番組内容は大学生活関連が大半を占めることは解っていたけど、それもまたよし。純粋にFM番組として面白かったかと訊かれれば、それは微妙なところもあるんですが、まあ、変なところにヨロコンでいたのも確か。
大学の先生をゲストに迎えてのコーナーとか、実際どれだけ聴き込んでいたかというと、正直半分流していたりもします。なんとなく、NHK-AMの穏やかな語りっぽいところがあるので、自動的にそういう感覚になってしまう。で、曲がかかってみると、なんかやたらシブいというか懐かしいというか、大場久美子の歌声なんておそろしく久しぶりに耳にしたのですが、ターゲットは一体誰なんでしょう。
初日の土曜日で面白かったのは夕方17:00頃の放送で、どうやら老齢に入っているらしいコメンテーターの社会問題に対する批評を、比較的若い雰囲気の女性が閉口しつつも仕方なく聞き役にまわっている感じで、内容はそこらのブログで読めるものと大差ないんですが、なんともいえない微妙な空気を漂わせる雰囲気が可笑しかった。なんともイヤな可笑しがりかたをしていると自分でも思いますが。
他の時間帯、お昼頃はJAZZがかかって、しかも単なる曲紹介に終わらず、アーティストが来日したときに交わした会話のエピソードなど交えたりして、内容はすっかり忘れてしまいましたが、その直前の番組では大学の事務的な話などしていたので、その落差に驚きました。というか、ナビゲーター(と呼ばれているのかどうかは解らない)の趣味全開という感じがひしひしと伝わってきました。
日曜日はまた懐かしい歌謡曲、まだJ-POPなんて言葉がなかったころの歌曲がかかって少々驚いたのですが、9:30からうってかわって金沢市周辺(?)の高校放送部(?)持ち回り(?)でナビゲートを務めるトーク番組で、しかも(その日の)担当が女子高生二人、正直、かなり5月の日曜日の朝にふさわしい爽やかなトーンで良かったです。何にしてもナツメロ歌謡曲メドレー状態よりはずっといい。トークの内容そのものは他愛ないもので、放送部に新入生がなかなか入ってこないところにようやく一人入ってきて良かった、とか、先輩は怖くないよねと言わせたりとか、5月連休は家族旅行の計画を入れられてしまったのだけど、模試の日程が入って駄目になった、とか‥‥こうして書いてみると、よくこんなんで30分もったなあと思いますが、彼女らの同世代への受け取られ方はともかくとして、よそ者にしてみれば新鮮なコンテンツでした。この番組を聴き終わる10:00は金沢21世紀美術館のロン・ミュエック展入場開始となるので、再び聴取停止。
美術館を出たのは12:30頃で、13:00からはJ-WAVEのTOKIO HOT 100がそのまんま流れました。週間クリスペーパーなんて超久しぶり。首都高交通情報を聴くのも久しぶり‥‥っていうか、金沢で首都高のリアルタイムな交通情報とか天気概況とか聴いてもなあ。
香林坊から金沢駅までは歩いたわけですが、その間断続的にTOKIO HOT 100を聴き続け、この番組が終わる頃、帰りの特急しらさぎが出発するという格好になりました。
次に金沢へ来る機会はいつになるとも知れない話ですが、やっぱり日曜日9:30以降の編成は聞き逃せないなあと、そんな感想を持っています。