■福岡アジア美術トリエンナーレは博多で行われた。博多はこれが初めて。北九州の時は新下関で在来線に乗り換えたのだけど、今回は素直に博多まで新幹線で。天候は薄曇。博多駅を出て、言葉どおり右も左もわからないまま地下鉄駅へ。福岡都市圏ローカルの交通系ICカードにくらっときたものの、買わない。
福岡空港とは反対の方向へ2駅。中州川端駅で下車。土地勘が無いので方向感覚は全くあてにならないのだけど、キーワードは「リバレイン」
複合商業施設で、中洲川端駅とは地下で接続していて、地上に出ることなく施設内に入れる。勝手がわからないまま「リバレイン」の案内表示に従って歩いていき、エスカレーターを上ると、福岡アジア美術館の1Fロビーに。雰囲気的に森美術館をどこか彷彿とさせるのですが、あれほど大仰ではなくて、ずっとカジュアルな感じ。
あじ美のトリエンナーレについては先日書いたので、ここでは繰り返しません。
リバレインが便利なのは、ついでに食べれて、ついでに買い物もできることで、その点でも森美みたいではある。もっとも自分は買い物はいらないので、昼食だけ。叙々園でランチを食べました。なんか、式場もありましたよ。
トリエンナーレを一通り見終えて、次は福岡県立美術館へ。トリエンナーレほど本気ではなく、大原美術館のコレクション展示が開催されているというので、ちょっと見てみようかなと思っていました。立地的にはリバレイン脇を流れる川の下流、河口付近にあるので、初見の土地でもアプローチしやすいということもありました。距離にして1kmほど。
軽く10分も歩けば海が近いことが感じられるくらいで、この感覚は港町。横浜のBnakart付近の街歩きと似ていなくもありません。対岸にあるファサードに大きなルーバーを持つ変わった集合住宅を見ながら須崎橋を渡れば、県立美術館はすぐそこ。そういえば橋から河口方向を見ると、赤く塗られた通天閣みたいなものが見えます。まあ、まずは県美が先。
大原美術館のコレクションは近代から現代美術までを時代の流れに沿って展示するもので、現代美術作家としては草間彌生ややなぎみわの名前がポスターには出ていたけど、メインではなさそうで期待薄。それでも大原美術館のコレクションにはまだ実物を見ていない作品があるかもしれないと入りました。
現代美術のコーナーは一部屋独立して割り当てられていましたが、それでもちょっと寂しい感じ。ただ、福田美蘭の人を喰った系の作品や山口晃の日本画の様式で描かれた現代のランドスケープ作品を見れて面白い。
美術館を後にして、先ほど橋の上から見つけた通天閣みたいなもののところへ。これは博多ポートタワーでした。旅客船ターミナルがここにはあり、バスに乗って博多駅へ引き返しました。博多ポートタワーは入場無料になっていて、それならと上りました。平野部の広さこそ違いますが、港湾施設に隣接した商業街区が見えて、その雰囲気は横浜を彷彿とさせました。
ところで、リバレインには'eeny meeny miny mo'というなぞの言葉があちこちにあったのですが、調べてみるとこれは英語で言うところの「どちらにしようかな」ライクな言葉で、つまり、ここは天神様の土地だということですね。「'eeny meeny miny mo' 天神様の言うとおり」